キャリアニュース2020年2月21~26日

第1回(2020年)米沢富美子記念賞受賞者決定について

第1回(2020年)米沢富美子記念賞受賞者決定について

米沢富美子記念賞盾※米沢富美子ロゴマークは,デザイナー青山茂子氏の作品.米沢富美子 サインは,首都大学東京 森 弘之 氏のご提供によるもの川口 由紀(かわぐち ゆき)川口由紀氏は、冷却原子気体のボース・アインシュタイン凝縮体(BEC)に関する理論研究、特に、スピン内部自由度を持ったBEC(スピノールBEC)に着目し、原子の持つスピン自由度により生まれる新奇な物性を探索しする研究を行ってきた。氏の第一の主要な業績は双極子相互作用するBECの研究であり、BECがスピン自由度を持つ場合には(1)スピンから軌道への角運動量の転化現象であるアインシュタイン‐ド・ハース(EdH)効果を引き起こすこと、 (2)基底状態に非一様な磁化構造を作り、超流動の循環流を生じさせること、(3)双極子相互作用が微弱であってもらせん状のスピン構造を形成することで観測可能であること、を明らかにした。氏の第二の業績はスピノールBECにおけるトポロジカル励起の研究であり、特異点を伴わない3次元線状励起であるノットがスピノールBECで存在可能なことを指摘し、実験的にノットを生成・観測する方法を提案した。これらの氏の研究の特徴は、数学の専門的な内容を多く含む研究であるものの、それを検証するための具体的かつ実現可能な実験を提案しているという点にある。実際に、らせん構造やノットをはじめとする川口氏が提案した実験がいくつも実現していることからも当該分野での波及効果の大きさがうかがい知れる。また、2012 年に執筆したレビュー論文は、スピノールBECの代表的な総説として300件以上引用され、現在、Web of Science で高被引用論文となっている。これらの研究活動に加えて、氏は、中高生に向けた講義をたびたび行うなど、アウトリーチ活動も積極的に行っている。以上のことから、氏は、米沢富美子記念賞にふさわしい、顕著な功績があると考える。受賞者一覧に戻る 所氏の研究の出発点は、マンガン鉄シアノ錯体系で見出した大きな温度ヒステリシスを伴う電荷移動型の相転移現象である。これを安定相と隠れた準安定相の間の転移と捉え、格子欠陥密度を調整することで相転移を制御して、低温まで準安定状態を保った相を光照射で安定相に転換できることを示した。同氏はこの現象を「光誘起相崩壊」と名づけ、次に金属酸化物系へと研究を展開した。そこで同氏は、

一般社団法人 日本物理学会

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